AI検索時代の情報発信|30代だから依頼したいという想定外の相談

AI検索時代の情報発信|30代だから依頼したいという想定外の相談

「伊藤さんは30代とお若いので、今回お問い合わせをさせていただきました。」

以前研修の発注をいただいた企業の担当者の方から、最初に言われた言葉です。最初はどういうことかわかりませんでしたが、話を聞いてみると

  • 過去に60代の権威ある研修講師に頼んだのが失敗だった
  • 失敗の理由は最新ノウハウ不足、受講生との距離感
  • 今回は若くて現場も知っている講師を探すということで、伊藤にお問い合わせをした

たしかに30代という切り口が発注理由になるのもうなづけます。そしてこのようなお問い合わせは、AI検索時代にはより増えるだろうなと感じています。今回はAI検索時代のお問い合わせについて、考えてみたいと思います。

目次

30代の講師を探していた事例を深掘り

先ほど紹介した「30代の講師を探していた」という事例をもう少し深掘りしたいと思います。お問い合わせのきっかけはUdemyのプロフィールで私を見つけて、その後ホームページからお問い合わせをいただきました。

Udemyのプロフィールにもホームページにも、年齢は載せていません。お客さんは私の顔写真を見て「大体30代くらいだろうな」と想定して、お問い合わせをいただきました。裏を返せば顔写真を載せていなければ、このお仕事はなかった可能性が高いということです。

顔写真を載せた狙いは信頼性だった

私がサイトに顔写真を載せていた理由は、顔を出しているほうが信頼されるだろうという判断です。それ以上の意図はありませんでした。研修の依頼を取りに行くために載せたものではありません。

フリーランスをはじめた当初は顔写真を載せていませんでした。ただマーケターをやっていると、顔写真を掲載することによりお問い合わせ数増加は十分見込めると思い、顔写真を載せるに至りました。

AI検索では想定外の切り口が増える

今回はUdemy講師の中から私を選んでいただいたわけですが、これからのAI時代にこのようなお問い合わせは増えると考えています。

Google検索の場合「マーケティング 講師 30代」というキーワードで検索しても、なかなかお目当ての情報を見つけることは難しいです。これは誰も30代というキーワードを文中に入れていないからですね。

一方AI検索の場合「マーケティング研修を頼める講師を探しています。30代で現場の最新トレンドにも触れている講師がいいのですが、おすすめの講師を紹介してください」といったプロンプトで探すケースは十分に考えられます。

実際にClaudeで検索してみたところ個人名は挙げられなかったのですが、ビザスク・ストアカ・Schooなどのサイトから探す提案をされました。ここにUdemyが紹介されていれば、私にたどり着く可能性も十分にありますね。

AI検索は「30代の講師」を直接探せなくても「このサイトに行けば30代の講師を探せるんじゃないか」という提案をしてくれます。この提案が従来の検索と、AI検索の違いです。

スキルではない属性も棚卸しの対象になる

棚卸しというと、対応できる業務や過去の実績に目が向きがちです。しかし先ほどの事例が示しているのは、年齢という属性がフックになったという事実です。また以前ホームページリニューアルを担当させていただいた株式会社リクロスの木藤さんは「豊橋市役所とリクルートという官民両方を経験している経歴を見て相談いただける」ということもおっしゃっていました。

スキル以外の属性として次のような観点を挙げられます。

  • 年齢
  • 居住地
  • 経歴
  • 対応可能な時間帯
  • 法人か個人か

いずれも、それ単体では自社の強みとは呼びにくいものです。しかし依頼する側から見れば、条件になり得ます。年齢が条件になった実例が手元にある以上、他の属性が条件にならない理由もありません。

今後のことを考えると、スキルだけでなく属性の棚卸しもしておいた方がよさそうです。特に私のようなフリーランスはニッチな検索に引っ掛かってなんぼなので、プロフィールをより詳しくするのはありですね。

まとめ

今回のエピソードから学べるのは、できる業務や成果だけではなく、世代やバックグラウンドといった「属性」そのものが発注の決め手になり得るという点です。

キーワード一致が中心だった従来のGoogle検索では、具体的な言葉がなければ発見されることは困難でした。しかしAI検索が普及するこれからのフェーズでは、前提が変わります。詳細なプロフィールを提示しておくことで、AIが「このニーズならこの人物が適任だろう」と推論し、意外な角度からマッチングを創出してくれる可能性があります。

  • 実績のほかに、属性情報なども公開する
  • その何気ない項目が、誰かにとっての必須条件になっているかもしれない
  • 逆に、記載を省いている属性が貴重なチャンスを逃す原因になっている可能性もある

年齢がフックになった実例が存在するということは、住んでいる場所や過去のキャリア、稼働時間といった要素が条件になることも当然あります。スキルの棚卸しをするのと同じ感覚で、属性の棚卸しも一度試してみるのがよさそうです。

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この記事を書いた人

伊藤大智のアバター 伊藤大智 トビラマーケティング代表

BtoBマーケティング支援『トビラマーケティング』代表。BtoB企業に不足しているマーケティング責任者のポジションを引き受け、戦略立案から施策実行まで幅広くサポート。ベネッセ・日本HPなど大手企業との取引も多数。受賞・資格:ランサーオブザイヤー2022・上級ウェブ解析士・SEO検定1級・デジタル庁デジタル推進委員

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