コンサルタントのDBAsは何か|無形商材が思い出される仕組みを考える

先日名古屋で開催されたHONE桜井さん(@LOCAMA_AT)さんのセミナーに参加してきました。その中でDBAs・CEPs・ブランド・エクイティについて考えるワークがあり、私なりに考えたことをまとめてみようと思います。
DBAs(Distinctive Brand Assets)は日本語では独自のブランド資産などと訳され、そのブランドが思い出されるときの目印を指します。
一般消費財であれば、パッケージの形、特徴的な色づかい、ロゴ、キャラクターなど。中身の説明を読まなくても、棚に並んでいるだけでどの商品か分かる。それがDBAsです。
では、私のようなコンサルタントや支援業はどうでしょうか。ワーク中に考えたことを、自分なりに整理してみました。
無形商材にはパッケージも色もない
コンサルティングや支援業のような無形商材には、手に取れる形がありません。
ロゴや色を決めることはできますが、それを見て思い出してもらえる場面がそもそも少ないのです。消費財なら店頭という接触機会がありますが、私たちの仕事にはそれがありません。
必要になったとき、頭の中から誰かの名前が出てくるかどうか。勝負はそこで決まります。
では、その名前が出てくるきっかけは何になるのか。考えたのが、書籍、記事、動画などがその役割を果たしているのではないかということでした。
実際に思い出された2つの場面
抽象的な話なので、実際にあった場面を2つ挙げます。
自分が思い出した側の例
先日、オウンドメディアの立ち上げに取り組んでいたときのことです。
作業を進めながら、自然と「オウンドメディアについて書いた枌谷さんの記事を読み直そう」と考えていました。
株式会社ベイジの枌谷さん(@sogitani_baigie)が書かれた記事です。
ここで重要なのは、私が思い出したのが記事のタイトルやURLではなかったという点です。オウンドメディアという言葉から、枌谷さんという名前が出てきました。
自分が思い出された側の例
逆の立場の経験もあります。
私は過去に、YouTubeの登録者数を増やした事例の記事と、オウンドメディアを構築した事例の記事を書いています。どちらも、経営者の方に顔出しでご登場いただいた記事です。
その後、その経営者をフォローしていた方が記事を読んでくださっていたようで、自社にその支援が必要になったタイミングで私のことを思い出し、ご相談をいただきました。
記事を書いてから、相談をいただくまでには時間が空いています。それでも覚えていてくださいました。
目印になっていたのは記事そのものではなかった
この2つを並べて考えると、気づくことがあります。
思い出されていたのは、記事ではありませんでした。オウンドメディアといえば枌谷さん、YouTubeやオウンドメディアの事例といえば伊藤、という結びつきのほうです。
DBAsという言葉の本来の意味からすると、記事や書籍それ自体を目印と呼ぶのは少し違うのかもしれません。ロゴや色は、意味を持たないからこそ一瞬で識別できるものです。記事は意味のかたまりなので、性質が逆です。
ただそう考えると、こう整理できる気がします。
無形商材におけるDBAsとは、名前とテーマの結びつきである。書籍や記事は、その結びつきを作るための手段である。
目印は記事ではなく、記事を通じて頭の中にできた回路のほうだ、ということです。
だからこそテーマを絞る必要がある
ここまで整理して、個人的にやっかいな問題にぶつかりました。
結びつきを作るには、テーマが定まった方が効率的です。幅広く何でも書いていると、〇〇といえばこの人、という回路ができにくいからです。
ところが私が普段やっているマーケティング支援は、対応範囲が広いです。実際にSEOから広告運用、ホームページ制作、営業改善、社内研修まで扱っています。それが強みでもあります。
対応範囲が広いことと、この人といえば何かが決まっていることは、両立しにくい関係にあります。
正直に書くと、私自身まだテーマを絞れていません。 何を自分の目印にするのかは、現在も考えているところです。
今回のセミナーで気づけたこと
まとめると、現時点での私の考えは次のとおりです。
- 無形商材には、パッケージや色のような目印が使えない
- 代わりに機能しているのは、名前とテーマの結びつきではないか
- 書籍や記事は、その結びつきを作るための手段にあたる
- 結びつきを作るには、テーマを絞ったほうがよさそう
- ただし支援業は対応範囲が広く、絞ることが簡単ではない
コンサルタントや支援業のような無形商材の場合、知見を本や記事という形で残せます。それを読んでもらえて思い出されるのは、やはり強いと思います。
人の記憶に残る本や記事を作ることが、生き残る道のひとつなのかもしれません。自分のテーマをどう定めるかも含めて、もう少し考えてみようと思います。
このようなことを考えるきっかけをいただいた桜井さん、セミナーを主催してくださった小田さん、本当にありがとうございます。


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