オウンドメディアディレクターの仕事とは?仕事領域とやるべきことを解説
みなさんこんにちは。トビラマーケティング代表のリュウジです。
私はオウンドメディアディレクターの仕事もさせていただくのですが、こんな質問をよくされます。
「オウンドメディアディレクターってどんな仕事をしているんですか?」
「ディレクターと編集者の仕事の違いって何?」
オウンドメディアディレクターは仕事の領域が会社によって異なっており、仕事を受けるごとに定義する必要があります。しかしディレクターの仕事領域全域を把握できていれば、クライアントさんとのすり合わせをすればすぐに仕事領域が決められます。
- ディレクターの仕事領域を決めるのに時間がかかっている
- これからオウンドメディアディレクターに挑戦したい
そんな方は、ぜひ本記事を参考にしてください。オウンドメディアディレクターの仕事が進めやすくなりますよ。
トビラマーケティングのオウンドメディア運営実績については「「自社運用で成果0」から毎月お問い合わせが発生するオウンドメディアを構築」にて公開しています。よろしければに合わせてご覧ください。
オウンドメディアディレクターの仕事領域
オウンドメディアディレクターの仕事領域を、私は以下のように定義しています。
- マーケティング領域(SEO対策、KPI管理など)
- メディア運用領域(キーワード選定、進捗管理など)
- 編集領域(構成案の作成、校正など)
上に書いたものほど上流工程の仕事なので、責任は重くなりますが報酬もアップします。私の場合はクライアントさんから相談があった時「どの領域までは内製化できていて、どの領域を外注したいのか」をはじめにすり合わせます。このすり合わせがないと、責任の所在があいまいになってしまい、オウンドメディアはうまく回りません。
ただし現実問題マーケティング領域はすべて内製化できているから、運用と編集をお願いしたいといった明確な定義ができているクライアントさんはごく少数です。そのため実際にはマーケティング領域の一部+メディア運用領域+編集領域を担当するといった場合もあります。
はじめに誰がどの仕事を担当するか明確にして、それぞれの仕事をタスク化します。それをやるだけで、オウンドメディアの仕事はきれいに回るようになりますよ。
マーケティング領域の主な仕事
ここからはそれぞれの領域で、具体的にどんな仕事をしているのか、その一部を紹介していきます。
マーケティング領域はメディア全体を見ながら、いかに数字を伸ばしていくのか考える仕事です。そのためメディア全体のコンセプトを決める、SEO対策をする、CV導線を考えるなどの仕事があります。そしてKPIを定めて、目標をクリアできているかどうかを管理するのも大切な仕事です。
KPI管理
マーケティング領域の仕事は、メディアの数字に責任を持ちます。そのためKPIを設定して、数字を達成できるかどうかを管理しなければなりません。
- セッション数
- PV数
- 直帰率
- CV数
- オウンドメディア経由の売上
もっと細かく管理する場合もありますが、最低限これらの数字を把握しましょう。
KPIは現状の数字と、目標の数字から設定しています。例えば以下のような現状
現状の数字(月単位) | |
セッション数 | 5,000 |
PV数 | 7,000 |
直帰率 | 90% |
CV数 | 1 |
CV率 | 0.2% |
売上 | 100,000円 |
ここから半年後には、売上を10万円から100万円に上げるという目標を決めます。その場合目標を達成する方法として、以下のような方法が思いつきます。
- 記事を増やしてセッション数・PV数を上げる
- CV率を上げてCV数を増やす
この数字をもとに以下のような目標を設定します。
現状の数字(月単位) | 半年後の目標 | |
セッション数 | 5,000 | 10,000 |
PV数 | 7,000 | 14,000 |
直帰率 | 90% | 90% |
CV数 | 1 | 10 |
CV率 | 0.2% | 1% |
売上 | 100,000円 | 1,000,000円 |
セッション数を2倍、CV率を5倍にすることで、目標を達成しようとしていますね。どの数字が伸ばしやすいかを判断して、どんな施策を実施するかが、オウンドメディアディレクターの腕の見せ所です。他にも直帰率を下げることでCV率を上げる施策や、CV1件あたりの単価を上げる施策なんかもあります。
こうした数字の管理、施策の提案ができるようになると、求められるオウンドメディアディレクターになれるかなと思います。はじめは少しハードルが高いかもしれませんが、ぜひ挑戦してみてください。
サイト全体のSEO対策
オウンドメディアはSEO中心で集客をするので、サイト全体のSEO対策がとても重要です。
- タグの見直し
- 構造化データの設定
- サイトの高速化
- 被リンク獲得など
SEOの担当者としては、上記のような対策を実施して、サイト全体の検索順位を上げていきます。近年のSEO対策では記事単位の評価だけでなく、サイト単位での評価を上げることが重要です。そのためサイト全体のSEO対策がされていなければ、いい記事を書いてもなかなか検索順位が上がりません。
ちなみにこれらのSEO対策ができているオウンドメディアは、かなり少ないのが現実です。そのためSEO対策を実施できることをアピールできれば、一気にマーケティング領域の仕事獲得につなげられます。私もSEO対策勉強後にマーケティング領域の仕事をはじめたので、個人的にはこの領域を勉強することをおすすめしています。
SEO対策の具体的な方法については「【2023年最新】SEO対策とは?検索上位にヒットさせるための手法を大公開」にも詳しく記載しています。よろしければこちらの記事もご覧ください。
CV導線の設計
オウンドメディアディレクターの仕事は、記事に関するものが多いです。ただしいくらいい記事をたくさん書いても、CVへの導線が設計されていなければ、売上につながりません。そのためCV導線の設計は、とても重要な仕事です。
CV導線の設計をさらにわけると、以下のような仕事があります。
- ホワイトペーパーを作るなどCVへの階段をなめらかにする
- ファーストビューにバナーを置いてCV導線を目立たせる
- エントリーフォームを入力しやすいように設計する
これらの対策がされていないメディアであれば、CV導線の設計をしっかりするだけでも、数字が一気に伸びる可能性があります。セッション数・PV数は多いけど、売上につながっていないのであれば、まずCV導線を見直してみましょう。
メディア運用領域の主な仕事
メディア運用では多くの人が関わるので、仕事を円滑に回す役割が必要です。その役割はオウンドメディアディレクターが担うことが多いですね。
- これからどんな記事を書くのか
- リライトする記事はどれか
- 今月の記事数は目標通り納品されているか
このようなメディア運用領域の仕事を紹介していきます。
キーワード選定
オウンドメディアではどんな記事を書くか、キーワードに基づいて決めます。どんなキーワードを選ぶかで、どのくらいの集客が見込めるか、CVにつながりやすい記事なのかなどが変わります。
キーワード選定をするときは、まず軸となるキーワードを決めます。軸キーワードは自社のサービスで1番集客したいキーワードで、転職サービスであれば「転職」が軸キーワードになります。
軸キーワードが決まったらラッコキーワードに軸キーワードを登録し、関連キーワードの一覧を表示します。その後関連キーワード一覧をコピーしてキーワードプランナーに張り付けると、各キーワードの検索ボリュームがわかります。検索ボリュームが多いキーワードはそれだけ上位表示が難しいです。そのためはじめは検索ボリュームが少ないキーワードを中心に、記事を書いていきます。
他にも社員・クライアントへのインタビュー、問い合わせ文章の解析、書籍から考えるなど、さまざまな手法を用いてキーワード選定をします。比較的取り組みやすい領域の仕事ですので、オウンドメディアディレクターに興味のある方は「こんなキーワードで記事を書いたらいいと思います。」といった提案から始めてみるのもいいと思います。
記事のリライト
オウンドメディアの記事は、一度書いたら終わりではありません。記事をリライトすることで、記事の質を高める必要があります。特に近年ではSEOにおいて、フレッシュネスという指標の重要性が上がっています。これにより更新頻度の高い記事ほど、検索順位に表示されやすくなりました。
オウンドメディアディレクターは数ある記事の中から、どの記事をリライトすべきか、どんな情報を追記すべきかを決めなければなりません。リライトする記事の対象としては、以下のような記事が挙げられます。
- 検索順位は高いがクリック率が低い
- 検索順位が2位~30位
- CVにつながっている記事
検索順位は高いがクリック率が低い記事は、タイトルやディスクリプションの修正をかけます。また検索順位が低い記事に関しては、内容を追記して、さらなる検索順位アップを目指します。
進捗管理
オウンドメディアディレクターの仕事の中で意外と重いのが、進捗管理の仕事です。特にライターを多く抱えている大型メディアの場合、何人も締切に遅れるのは日常茶飯事。最悪の場合ライターが飛んで、自分で記事を書くことになります。
もちろんいいライターを採用する、ライターと常にコミュニケーションをとるなど、やれることはあります。しかしライターさんの意識を変えるのは難しいので、ある程度は妥協しなければならないかなというのが私の感想です。
そのためオウンドメディアディレクター初心者の方は、いきなり大型サイトのディレクターになることはおすすめしません。まずはライターさんが5人以下のメディアからはじめて、徐々に慣れていくことをおすすめします。ライターさんが5人以下であれば目が届きますし、コミュニケーションもとりやすくなりますよ。
編集領域の主な仕事
編集領域の仕事では、1記事1記事の質を担保することが目的です。そのために構成案の作成、記事の校正などをおこないます。この領域に関しては、編集者と名付けているメディアもありますね。
編集領域では細かなチェックが求められる仕事なので、これまでの領域と少し毛色が変わってきます。私は正直あまり得意な領域ではないので、ライターさんに構成案を作ってもらう、記事の校正だけ専門の人に頼むなどして、チームで編集することが多いですね。
構成案の作成
構成案は記事を作るための台本で、構成案の出来によって記事のクオリティが大きく変わります。そのため私が担当するメディアでは、構成案の作成に時間をかけます。
- キーワードの検索意図
- 検索しているのはどんな人なのか
- 検索者が求めている情報
- 読みやすい構成になっているか
こうした項目をチェックして、いい記事を書くための準備をします。
記事の校正
記事が完成したら、表記に間違いがないかなど、校正をおこないます。細かな言い回し一つで記事の印象は大きく変わるので、細心の注意を払ってチェックしていきます。
校正ルールをあらかじめ決めておくと、記事ごとのブレがなくなります。
オウンドメディアディレクターについてよくある質問
- オウンドメディアディレクターになるためには何を学べばいい?
-
自分でブログを運営してみることをおすすめしています。自分でブログを運営すると、本記事で紹介したすべての仕事を自分ですることになります。その中でいかに数字を伸ばすか考えた経験は、何冊も本を読む以上の経験になります。
- オウンドメディアディレクターの単価ってどうやって決める?
-
私の場合担当する領域を決めて、仕事量に応じて単価を決めます。事前に時間単価を決めておけば、単価は決まりやすくなります。例えば時間単価1万円で、月20時間の仕事量であれば、月20万円とします。
- オウンドメディアディレクターの仕事ってどうやって獲得する?
-
ライターからディレクターにジョブチェンジする、クラウドソーシングや採用サイトで提案する、紹介してもらうななどがあります。ストレスが少ないのは、ライターからディレクターにジョブチェンジする方法ですね。ライターとして信頼を積み重ねたのであれば、ディレクターにも興味があることを伝えてみましょう。
- ミスの多いライターさんにはどう対応すればいい?
-
私の場合ミスを繰り返すようであれば、契約を終了してもらうようクライアントさんに進言します。このあたりは人によると思いますが、私はズバッと決めてしまったほうが、お互いのためかなと思います。ライターとしてプロの水準に至っていないのであれば、契約を終了させたほうがいいと思います。
オウンドメディア運用はトビラマーケティングへ
オウンドメディアを円滑に運用するためには、さまざまな仕事をこなさなければなりません。そしてこれらを自社内だけでこなすとなると、社員が育つまで時間がかかります。
そのためトビラマーケティングがおすすめしているのは、初期段階をプロにおまかせすること。オウンドメディアの設計をプロに任せながら社員を教育すれば、オウンドメディアの運営がスムーズに回っていきます。
トビラマーケティングはオウンドメディア運営を得意としています。またご希望があれば、社員さんへの教育も可能です。オウンドメディア運営にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
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