【製造業の導入事例制作方法】インタビューから記事制作までプロが解説

製造業のようなBtoB企業の場合、ホームページに導入事例があると成約率が一気に上がります。導入事例を制作すれば、取引先の社名が公開され、なぜ取引に至ったか、どんな課題を解決したかが一目瞭然。ホームページに訪れたユーザーに対して安心感を与え、取引につながりやすくなります。
しかし製造業のホームページに導入事例がある企業は、まだまだ少ないです。だからこそ導入事例を作成するだけで、競合他社から抜け出すことができます。本記事ではBtoB企業のマーケティング支援を専門とするトビラマーケティングが、製造業のホームページに導入事例を作成するメリット・作成方法を解説していきます。製造業のホームページ・マーケティング担当の方は、ぜひ参考にしてください。
製造業のホームページに導入事例を掲載するメリット
製造業のホームページに導入事例を掲載するメリットは多数あります。一方でデメリットは導入事例の作成に時間がかかるくらいで、ほぼないと言っていいでしょう。まずは製造業のホームページに導入事例を掲載するメリットを解説していきます。
ホームページの成約率が上がる
製造業のホームページを訪れているユーザーは、御社との契約を検討している企業が多いです。BtoB企業の場合、契約をするには稟議を通す必要があります。稟議を通すために重要なのが「この会社はどんな企業と取引をしているのか。契約できるほど信頼があるのか」ということを相手に納得してもらうことです。そして納得してもらうための大きな要素が、導入事例の有無です。
導入事例が掲載されていれば「この会社はA社と取引があるのか。じゃあうちも安心して契約できそうだ」となり、契約が一歩前に進みます。一方で導入事例がないと「この会社本当に信頼できるんだろうか。少し保留しよう」となってしまい、いつの間にか他社で決められている状況になりかねません。このように導入事例の有無で、成約率は大きく変わります。ホームページからの売上を増やしたいのであれば、導入事例の掲載は必須と言えるでしょう。
SEOにプラスの影響がある
近年Googleなどの検索順位は、E-E-A-Tという要素が重要になってきています。E-E-A-Tとは、Expertise(専門性)・Experience(経験)・Authoritativeness (権威性)・Trust(信頼)の頭文字をとったものです。E-E-A-Tはイーイーエーティもしくはダブルイーエーティーと読みます。
製造業の場合E-E-A-Tを強化するためには、導入事例を掲載するのが効果的です。導入事例を掲載することで経験・権威性・信頼性などがアップし、SEOにもプラスの影響があります。
製造業のSEO対策については、下記記事でも解説しています。よろしければ合わせてご覧ください。

営業資料に活用できる
導入事例はホームページだけでなく、営業資料にも活用できます。ホームページでダウンロードできる資料はもちろん、対面営業の時に渡すパンフレットにも掲載できれば、営業の成功率も高まります。そのため導入事例を掲載することは、営業担当者にもメリットがあります。
広報にも活用できる
導入事例をホームページに掲載するだけだと、ホームページを訪れたユーザーにしか訴求できません。しかし広報と連携することで、多くの方に認知してもらえる可能性があります。例えば導入事例の記事を作成後、広報と連携してPRTIMESなどで情報を発信。そこから会社の認知や取材につながることもあります。
このように導入事例はマーケティングだけでなく、営業・広報と幅広く利用できます。社内をうまく巻き込めればプロジェクトも進みますので、ぜひ活用方法を考えてみてください。
導入事例を作成する手順
「導入事例を作ろう!」と決まったら、以下のような手順で作成をしていきます。
- 取材対象をリストアップする
- アポどりをする
- インタビューの質問を準備する
- 取材して記事にまとめる
- 記事をチェックしてもらう
- 導入事例を活用する
それぞれの手順について詳しく解説していきます。
1.取材対象をリストアップする
導入事例を作るためには、まず取引先の中から取材対象をリストアップします。リスト上位にくるのは、以下のような企業でです
- 導入事例があると契約につながる可能性が高い企業(大手、有名企業)
- 仲がよくアポイントがとりやすい
- 複数の業界と取引がある場合、同じ業界に偏らないようにする
優先度が高いのは検討中の企業が心動かされる大手や有名企業です。場合によっては割引などを交渉材料として、導入事例を制作してもいいでしょう。また複数の業界に取引がある場合、それぞれの業界で導入事例を作るとより効果的です。
これらの点を考慮して、優先的に声をかけるリストを作成していきましょう。
2.アポどりをする
リストアップが終わったら、実際にアポを獲得していきます。私がアポを獲得する際は、以下のようなメールを送ります。
お世話になっております。
1点ご相談があり連絡させていただきました。
御社を取材させていただき、弊社お客様の声ページに掲載させていただくことは可能でしょうか?
・掲載パターン1:会社名を出して掲載する(https://tour-travelworld.com/achievement-enejin/)
・掲載パターン2:会社名を出さずに掲載する(https://tour-travelworld.com/achievement-homepage/)
掲載パターン1の方は御社へのリンクを貼らせていただくので、多少SEOにも効果があります。
また弊社としてはパターン1の方が嬉しいです
お手数ですがご検討いただけますでしょうか
ポイントはどんな記事が完成するか、イメージを見せてあげることです。自社ではじめて導入事例を作る場合は、他社の記事でも構いませんので、記事のイメージを掲載するようにしましょう。仲のいい取引先であれば、このようなメールでも検討していただけます。
3.インタビューの質問を準備する
アポが取れたら、インタビューの質問を準備します。製造業の導入事例の場合、以下のような質問をするといい記事が出来上がります。
- 取引に至った経緯に関する質問
- どこで自社を知ったか
- 取引の決め手となったポイントは何か
- 他社と比較して当社を選んだ理由は何か
- 取引前に抱えていた課題
- 取引前どのような課題を抱えていたか
- その課題は業務・経営にどのような影響を与えていたか
- 現状を把握する質問
- 製品を使ってみての感想
- 製品を使ってみてどんな変化が起きたか
- 効果を実感するエピソードはあるか
これらをまとめて質問リストを作成します。また作成した質問リストは事前に相手に送っておくことをおすすめします。インタビューには慣れていない方がほとんどなので、事前に質問リストを送っておいた方がリラックスして望んでいただけます。
4.取材して記事にまとめる
取材の準備が完了したら、いよいよ取材当日です。事前に質問リストを送付しているので、それに沿って取材を進めていきます。ただし事前に用意した質問だけするのであれば、わざわざ取材をする意味がありません。取材時には以下のことを気をつけながら進めましょう。
- 記事にする際に不要なことはカットするので、思ったことをすべて話してくださいと伝える
- 具体的な状況やエピソードを聞き出せるように深掘りしていく。「具体的にはどうでしたか」「エピソードはありますか」といった質問を活用する
- 相手の話には相槌を打って、答えやすい環境を作る
相手もリラックスしてくると「そういえばあんなことあったな」と思いだしてくれます。そのためにも取材を円滑に進めながら、エピソードを深掘りしていきましょう。
5.記事を完成させてチェックしてもらう
取材が終了したらそれを記事にまとめていきます。記事の作成に慣れていない場合、以下のような手順で記事を完成させましょう。
- 取材音源を文字起こしする(AIを活用すると文字起こしが楽にできます)
- 取材内容を記事に整えていく
- 作成した記事を読み返して、内容を精査していく
文字起こしはAIを活用すればかなり時間が短縮できるようになりましたので、ぜひ活用してみてください。基本的には「導入前の悩み→製品との出会い→なぜ購入に至ったか→購入後の効果」という時系列に沿って記事を作っていきます。
完成した記事は取引先にチェックをしてもらい、ホームページに掲載します。
6.導入事例を活用する
導入事例の記事が完成したらホームページに掲載するだけでなく、それ以外にも活用していきます。
- 営業資料に掲載する
- プレスリリースで発信する
- メルマガなどで発信する
導入事例がきっかけとなって取引が始まるパターンは、決して少なくありません。導入事例を作成したら、ぜひ積極的に拡散をしていってください。
製造業の導入事例作成についてよくある質問
- 取材はオンライン・オフラインどちらがいい?
-
理想はオフラインです。オフラインでの取材は写真撮影も合わせてでき、取引先との関係構築にも役立ちます。取引先が遠方の場合、オンラインで取材を行い、写真は取引先に送ってもらうパターンが無難です。
- 取材を断られた場合はどうする?
-
社名を掲載せずに口コミをもらうことは可能か相談してみましょう。社名が出せなくても口コミがあれば、成約率向上に役立ちます。
- 取材時に気をつけることは?
-
取材は必ず録音しておくことです。記事を書く際に振り返りができるので、録音を忘れないようにしましょう。
- アポの成約率を高める方法はある?
-
契約時に割引などを提案する代わりに、導入事例制作を約束する方法があります。大企業など契約に影響が大きな取引先であれば、こういった提案も選択肢に入ってきます。
製造業の導入事例制作はトビラマーケティングへ
ここまで製造業の導入事例制作について解説してきました。導入事例を作ることの効果は大きく、優先度を高めて取り組みたい施策です。しかし導入事例を作成したことがないと、取材の流れなど不安に思うことも多いと思います。
トビラマーケティングは導入事例の作成をはじめ、製造業のマーケティング支援を実施しています。
- マーケティングを主導して進めてくれる人がほしい
- Webマーケティングに挑戦したいが、何から始めればいいかわからない
そんな方はぜひお気軽にお問い合わせください。無料相談を実施させていただきます。
コメント