お問い合わせが増えない時のサイト分析手順:GA4とClarityで見つける「バケツの穴」

みなさんこんにちは。トビラマーケティングの伊藤です。普段はBtoB企業のマーケティング支援をしております。
最近「リスティング広告を配信しているが、なかなかお問い合わせが増えない」「お問い合わせを増やしたいけど、そもそもどこが課題なのかわからない」このようなお問い合わせをよくいただきます。
ホームページやLP経由でのお問い合わせを増やすためには、以下の手順が必要です。
- どこでユーザーが離脱しているのか特定する
- 離脱する原因を考える
- 改善案を考え実行する
しかし現実はどこでユーザーが離脱しているかがわからず、行き当たりばったりの改善になってしまうことが多々あります。本記事ではどこでユーザーが離脱しているかを特定する方法として、GA4とClarityの活用方法を解説しています。ユーザーの離脱原因がわからない方は、ぜひ参考にしてください。
なぜWebサイトからのお問い合わせが増えないのか
「Web広告の予算を増やしてアクセス数は増えたのに、お問い合わせが一向に増えない」 「Webサイトのリニューアルをしたいが、どこを直せば成果が出るのか分からない」
BtoBマーケティングの現場で、このような悩みを抱えている担当者様は非常に多いです。アクセス数(集客)ばかりに目を向けがちですが、実はその前段階に大きな問題が潜んでいるケースがほとんどです。
それは、Webサイトという「バケツ」に穴が空いている状態です。
穴の空いたバケツにいくら水(アクセス)を注いでも、水は溜まりません(CVしません)。まずはその「穴」を見つけ出し、塞ぐことが先決です。
1. Webサイトの課題に対して仮説を立てる
多くの担当者は、ツールを導入するとすぐに管理画面を眺め始めますが、いきなり数字を見ても改善点は見つかりません。
重要なのは「仮説」です。「このLPはファーストビューの訴求が弱いから、離脱率が高いのではないか?」「入力フォームの項目が多すぎて面倒がられているのではないか?」といった仮説を立て、それを検証するためにデータを見るのです。この仮説検証のプロセスこそが、最短で成果を出す鍵となります。
そのためサイト改善を実施するときは、まずはユーザーの気持ちになってサイトを触ってみます。そうすると「ファーストビューで何を伝えたいかわからないから離脱するかも」「お問い合わせの導線がわかりにくいな」「導入事例がないから問い合わせに躊躇してしまう」などの仮説が出てきます。その仮説をもとに、アクセス解析ツールを用いて検証をしていきます。
2. GA4で「穴の空いているページ」を特定する
仮説を立てたらGA4を使って、サイト内のどのページがボトルネック(穴)になっているかを特定します。見るべき指標は主に2つです。課題になっていそうなページのレポートをチェックしていきます。
① セッション数は多いのに「エンゲージメント率」が低いページ
多くのユーザーが見に来ているのに、すぐに離脱されているページは、改善の優先度が最も高い「大きな穴」です。 GA4の探索レポートで、以下の設定をおこないます。
- ディメンション:ページパス+クエリ文字列→行にセット
- 指標:セッション、エンゲージメント率→値にセット
- 期間・行数などを任意の値にセットする

上記のように設定すると、このようなレポートが出てきます。このレポートはセッションの多い順にページが並んでおり、各ページのエンゲージメント率も一目でわかります。
例えば8番目のページはセッション数がページ内で多いわりに、エンゲージメント率が34.8%と低いことがわかります。このページがCVに関わっている場合、このページが原因で離脱が起きている可能性が高い。つまりこのページは改善対象であるということがわかります。
このように探索レポートを使えばどのページが改善対象であるか、一目で見つけることができます。
② CVに貢献しているページ(経路データ)
成果に繋がっている「勝ちパターン」を知ることも重要です。 GA4の「経路データ探索」を使い、コンバージョン(CV)に至ったユーザーが直前にどのページを見ていたかを分析します。
- 経路データ探索レポートを開き、右上にある「最初からやり直す」ボタンを押す
- 終点>ページパスとスクリーンクラスでサンクスページを指定
- 経路をクリックして、CVしたユーザーがどのページを見ているかチェックする

BtoB企業では、事例ページ、サービスページ、会社概要、特定のブログ記事がCVの最後の一押しになっていることがよくあります。これを知ることで、どのページを改善すべきか、どのページに導線を強化すべきかのヒントが得られます。
3. Clarity(ヒートマップ)で「離脱の理由」を可視化する
GA4で「どのページを改善すべきか」が分かったら、次はヒートマップツール(Microsoft Clarity)を使って「なぜ悪いのか・具体的にどこを改善すべきか」を深掘りします。
① ファーストビューでの離脱(スクロール率)
Clarityのスクロールマップを見ると、ユーザーがページのどこまで読んだかが分かります。

もし、ファーストビュー直後で60〜70%のユーザーが離脱しているなら、キャッチコピーやメインビジュアルがユーザーの期待とズレている可能性が高いです。ファーストビューを突破できれば、半数近くが最後まで読んでくれるケースも多いため、FVの改善は最優先事項です。
スクロールマップはページごとに見れるので、GA4で見つけた要改善ページのスクロールマップを順番に見ていきましょう。そして早期離脱の多いページに対しては、ファーストビューの改善を実行していきます。
② クリックされていないボタン・無駄なクリック(デッドクリック)
クリックマップでは、ユーザーがどこをクリックしたかが分かります。

- CVボタンがクリックされていない: ボタンのデザインが目立たない、または置く場所が悪い可能性があります。
- リンクではない箇所がクリックされている(デッドクリック): ユーザーが詳細を知りたいと思っているのに情報がない箇所です。ここに解説やリンクを追加することで、CV率が改善することがあります。
③ 熟読されている箇所(アテンションマップ)
ユーザーが長時間滞在し、熟読している箇所が赤く表示されます。

アテンションマップでは、ページごとにどの部分が熟読されているかがわかります。
- 熟読箇所からユーザーのニーズを考える
- 熟読されていない箇所の改善を考える
- 熟読箇所をページ上部に持ってくる
などの施策が考えられます。アテンションマップは改善箇所がわかることが多いので、改善が必要なページはじっくり見ることをおすすめします。
④レコーディングでユーザーの動きを見る
Clarityにはレコーディングというユーザーの動きを可視化する機能があります。さまざまなレコーディングを見比べることによって、改善案が思い浮かぶことは多いです。

- CVしたユーザーはどんな動きをしているのか
- ページはどの順番で見ているのか
- どのページで離脱しているのか
スクロールマップやアテンションマップは統計データですが、レコーディングは個別データです。実際にユーザーの動きを見ていくと「記事のこの部分をじっくり読んでくれているな」「何回もクリックしているから、クリックできないことがわかりにくいんじゃないか」などさまざまな気付きがあります。
4. よくある「バケツの穴」とトビラマーケティング流の改善策
最後にこれまでの経験から、よくある「バケツの穴」とそれに対する改善策をまとめていきます。「どこから改善すればいいかわからない」という方は、まずこのポイントからチェックしてみましょう。
ケースA:CVポイントのハードルを下げる
- 課題: 記事は読まれているが、お問い合わせに繋がらない。
- 原因・仮説: 「〇〇とは」のような検索キーワードで流入する「準顕在層」に対し、いきなり「お問い合わせ(商談)」を求めてもハードルが高すぎる。
- 改善策: ホワイトペーパーのダウンロードやメルマガ登録など、ハードルの低いCVポイント(マイクロCV)を設置し、リード情報を獲得してからナーチャリング(育成)を行う仕組みに変える。
ケースB:ファーストビューの改善
- 課題: ファーストビューでの離脱率が高い
- 原因・仮説: ファーストビューでユーザーの心をつかめていない
- 改善策: ユーザーへのヒアリングを実施し、どのようなファーストビューであれば惹きつけられるかを考える。数字の訴求などインパクトのあるファーストビューを作り、離脱率改善をはかる
ケースC:導入事例・営業資料の充実
- 課題:サービスページは見られるがお問い合わせにつながらない
- 原因・仮説:サービス内容はいいが、信頼度が足らないのではないか
- 改善策:導入事例インタビューを実施し、各ページに配置。自社の信頼度を上げる
まとめ:分析結果を「実行」に移すために
GA4とClarityを使えば、Webサイトの課題は明確に見えてきます。しかし、分析はあくまでスタートラインです。
「課題・原因・施策」をセットで整理し、具体的な改善(バナーの変更、テキストの修正、フォームの改修など)を実行しなければ、数字は変わりません。
トビラマーケティングでは、単なる分析レポートの提出にとどまらず、「具体的にどういうデザインに直すべきか」「どのキーワードで記事を書くべきか」といった実行レベルの提案まで行います。
「自社のサイトのどこに穴があるのか知りたい」「分析はできたが、改善策が思いつかない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。まずは貴社の「バケツの穴」を一緒に探しましょう。

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